2018年11月

2018年11月30日

どうにかプレオープン。

お店の方ですが11月28日にどうにかプレオープン(試験営業)まで漕ぎ着けました。
前職場から退職して42日。金なし、人手なし、車なしの無い無い尽くしでしたので時間が掛かりました。
(;´・д・)ヤット ココマデキタ…
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↑まだ設備が整っていませんので現時点では簡単な修理、調整ぐらいしかできません。
修理に必要な部品や材料がほんの少ししか無いのです。(持ち込んでいただければ対応できます)

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開店準備に掛かりっきりでブログの更新もしばらくストップしてました。さすがにそろそろ更新しないとね。
今日のブログはRGZのブリッジ編の予定でしたが前回のフレットすり合わせで一つ忘れてた工程があったのでそこから再開します。

こちらに見えるのはウェーブというプラモ用の工具や製作材料のメーカーから出ているヤスリスティックと呼ばれる道具です。

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分厚いプラスチックの板に紙ヤスリを貼り付けただけの物ですがこれが指板の角を丸める作業に大活躍します。テーパーが付いているので幅の広い方はローポジションに…

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狭い方はハイポジションです。24フレットでも余裕の細さです。
プラモやラジコンの道具はギターリペアにも活躍する物が多くて助かります。(過去に模型業界で12年働いておりました)

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それが終ったらオレンジオイルです。シェクターから出ているスクワランオイル配合のオレンジオイルを使います。なんだかお肌にも良さそうですよね。
オレンジオイルに限りませんが指板用のオイルはコットンに含ませて必要最低限を塗り込みます。あまり大量に塗ると指板がふやけてフレットが浮く事が稀にあります。

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セレクタースイッチからノイズが出ていたので分解して内部を洗浄。
このタイプは分解が簡単なので助かります。

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お待たせしました。次は本当にブリッジ編です。(続く)

littlestone5014 at 23:03|PermalinkComments(2)

2018年11月26日

プレオープン間近。

お店の方はどうにかこうにか格好が付いてきましたので今月28日にプレオープンの予定です。
ただしあくまでも試験的なものですので簡単な修理および調整くらいしか出来ません。

電話もネットも開通してませんし修理に必要な部品や弦も現時点ではほとんど在庫がありません。 
プレオープンと言うよりひとまず皆さんに店舗を見てもらってご意見など頂けたらと言う思いであります。 
ミキリハッシャ ダロ?( ・∀・)σ)) (゚ω゚;A) ソウトモ イイマスナ…DSCF3311 
↑そんな訳でブログの更新もなかなか大変なのですがここが踏ん張り所ですね。
先日のRGZはいよいよすり合わせの実作業に入っております。
 
磨り減って低くなったフレットに合わせて他のフレットを削り、全体の高さを揃えるのがすり合わせです。
言葉にすると簡単ですが本当に手間の掛かる作業です。

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赤い丸で囲ってある部分は弦の当たった跡がまだ少し残ってますがこれは後の作業で削り落とせるのでここまで。
無闇に削ると無駄にフレットの寿命を縮めます。

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この作業です。
専用のフレットファイルと呼ばれるヤスリで平らになったフレットの頭をまた元の山型に成型します。
頂点を僅かに残さないといけないのが難しい所です。

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平らに削った面をほんの少し残して角を丸めます。やりすぎも不足もよろしくありません。

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フレットの多いギターは大変。
以前はフレットの頭を油性ペンで塗りつぶしてから行ってましたが今はそのまま削ってます。
この方がぎりぎりまで攻め込めます。

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ペーパーでわしゃわしゃしてからコンパウンドで磨き上げます。
いつか詳しく説明します。

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あとは指板クリーナーで指板を清掃します。
フレットに残った僅かな研磨剤も一緒に落とせます。

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拭き上げたキッチンペーパーはこんな感じ。
綺麗に見えても意外に汚れているものです。

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そんなこんなでネック側は終了。次はトレモロユニットです。(続く)


littlestone5014 at 23:39|PermalinkComments(0)

2018年11月24日

ぼちぼちオープン(の予感)。

いつの間にか11月も終わりが近付いてきました。
開店準備もいよいよ大詰めに差し掛かってまいりましたので何とか今月中にプレオープン(試験営業)させたいですね。
イヨイヨダネ!(●´∀`)ノ (((^^;o)マダ ヨテイダケドネ…DSCF3256
↑前職場では実に様々なギターに出会えました。
その中には昔欲しかったけど買う事が出来なかった憧れのギターもあったりします。
今日のブログのネタはそんなギターです。またもヤマハ。(偶然です)

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たしか30年ほど前に生産されていたRGZ-Ⅱです。

高校生の頃ヤングギターの広告で知ったのですがその美しいアーチトップボディ(ヤマハはこれを「クリスタルカット」と呼んでおりました)に衝撃を受けました。   

当時6~7万円くらいで販売されてた筈ですが高校生には手が届かず、結局フェンダージャパンの3万円のストラトが最初のギターでした。(今思うと国産でこの値段ってすごいよね)

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トレモロユニットはヤマハ伝統のロッキンマジックプロです。

短命に終わりましたがよく考えられたトレモロユニットです。 
いったん全バラして各部の点検、清掃、調整を行います。ファインチューナーが6個とも無くなっているのでこれもどうにかしないといけません。

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フレットのすり合わせも行います。
今でこそ24フレット仕様のギターは珍しくありませんが当時はまだ少なかったと思います。
この24フレットまでの演奏性を向上させる為のボディデザインに色んなメーカーが苦労していた時代です。

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フレットのすり合わせの前にヒーター修正を行います。
トラスロッドの調整だけではネックがまっすぐになってくれませんでした。

ただ、ネックのヒーター修正は毎度難しいです。上手くいくかどうかはやってみないと分かりません。
直ったと思ってもまた曲がってしまう事はよくあります。

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ヒーター修正はひとまず成功したので(今後安定するかどうかは時間が経過しないと分かりませんけど…)次はフレットのすり合わせです。(続く)

littlestone5014 at 01:11|PermalinkComments(2)

2018年11月21日

出来ました。

開店準備はまあまあ順調なんですが非常に低予算なので買い物は慎重になりますね。
今日もバスに乗ってホームセンターと電器屋に行ったり来たりです。
アレモイル…(゚゚;)(。。;))((;゚゚)(;。。)コレモイル… KIMG0366 
↑その合間にブログも更新。パシフィカは新しくロックナットの取り付け穴を開け直しました。
今度はばっちりです。

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ほんの少しネジ穴がボディ側に寄っているのが分かるでしょうか。
これは失敗した訳ではなくて取り付けのネジを締め込んだ時にロックナットが0フレットに密着するようにです。えぇ、気分の問題ですけどね。

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あとは組み込みです。いきなり完成! 

25年くらい前でしょうか、パシフィカにもフロイドローズ搭載モデルがありまして(正確にはフロイドローズのライセンス品。恐らく今は無きタケウチ製)当時のハイテクギタリストがよく使ってました。

ブルース・サラセーノ、マイケル・リー・ファーキンス、スティービー・サラスがヤマハの広告に出ていましたので何となく記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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ロックナットの取り付けは最終的にこんな感じになりました。
真上から見るとなかなか良い感じです。

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しかし前からみるとやや強引な取り付けなのが分かりますね。

窮屈な取り回しなのでトラスロッド調整はちょっと大変です。ロックナット下のスペーサーは一枚敷いてます。
高さが欲しい時はもう一枚追加して、低くしたい場合は抜けばOKです。

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ブリッジ周りはこんな感じ。80年代のLAメタルブームをリアルタイムで体験しているのでこのルックスは最高です。
カッコイ━━ヾ(*・∀・)ノ━━イィィ!!!

今回ベースとなったパシフィカはエントリークラスのギターですがとてもハイエンドな感じがします。(しませんか?)
昔パシフィカの921が欲しくていつか買おうと思ってたらいつの間に生産打ち切りになってしまったので個人的に一本製作したいですね。

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ブリッジ周りを違う角度からもう一枚。落とし込み加工で低く取り付けできましたのでネックポケットにシムを咬ます必要もありませんでした。

ダンカンのTB-6との組み合わせもバッチリです。見事なハードロックギターに変貌しました。
お客さんにもご満足いただけたようでほっと胸を撫で下ろすのでした。(おしまい)

littlestone5014 at 20:38|PermalinkComments(2)

2018年11月19日

念のために。

現在も独立開業の準備の真っ只中ですが予算が限られておりますのであまり立派な店構えには出来ません。もう本当に必要最低限でスタートする予定です。 
すごいリペア工房を想像されるとちょっとがっかりするかも知れませんのであらかじめご報告しておきます。(どこからも誰からも借金してません)
_(:3」∠)_ ボチボチネ
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↑さてさて前回までのパシフィカですが新たにメイプルの端材でこんな物を削り出しておりました。
これは何に使うかと言いますと…

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前回、穴開けが出来なかった部分の補強材ですね。

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これをタイトボンドで接着します。
この加工でロックナットとネックの接触面積が増大され、ネックの鳴りがかなり向上しまs(…と、言う事にしておいてください)
ホンマカ?( ・∀・)σ ((((。-ω-)キカナイデ…

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この作業に併せてロックナットの下に敷く下駄の補強を施します。

この下駄は塗装面にエポキシでなかば強引に接着しているのでいつか剥がれるかも知れません。補強材を埋め込むべくボール盤で穴を開けます。

深く埋め込むほど効果的ですがあんまりやりすぎるとネックの裏側に貫通してしまいます。加減が難しい所ですね。

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その補強材にタイトボンドを塗ったくって埋め込みます。

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一晩放置した所で余分をカットします。
そんなこんなで何とか再び穴開けの準備が出来ました。(続く)

littlestone5014 at 15:03|PermalinkComments(0)