オービル(byギブソン)レストア編・その2。アストリアス ピックアップ取り付け編・その1。

2020年10月19日

バーニー アコベースレストア編。

また前回の更新から間が開いてしまいました。週一くらいで更新したいのですがなかなか忙しくて時間が取れません。(前職場でのブログはほぼ毎日更新してたのが信じられない…)
ヨウヤッテタネ (´・ω・) (・ω・`) ネー
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さて今日のブログはこちらのアコベース。バーニーのEB-2タイプのベースです。

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若くして亡くなられた地元ベーシストの遺品を形見分けしていただいたそうです。また弾けるようにしてほしいと持ち込まれたのですがそういう話を聞くと普段より更に頑張る体質であります。

カタミワケ…(*´σω・、) (*ノω`゚) マカセテクダサイ

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かなりの時間が経過している様子でブリッジの腐食が激しいです。クリーニングして極力オリジナルパーツが使える状態にします。

サドルが前後逆に付いていますのでこれも元の状態に戻します。おそらく後述する理由で意図的に逆にしていると思われます。

(※2022年10月6日追記・サドルはこの向きで正しいとの事です。申し訳ありません。)

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とにもかくにもまず音が出ません。

ボリュームもトーンもポットが回りませんのでピックアップが死んでいるのか、ボリュームポットがゼロの位置で固着しているのか、あるいはどこかで断線しているのかを診断しなければなりません。(ミニスイッチはローカットです)

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原因を探るべく内部の部品をすべて引っ張り出します。毎度セミアコやフルアコはこの診断するまでが大変です。

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ピックアップからのリード線にテスターを繋げると反応がありました。ピックアップは無事のようです。

その後ポットからトーン、ローカットスイッチ、ジャックまでの配線をすべてチェックしましたが断線はしていませんでした。ボリュームがゼロの位置で固着しているのが原因と思われます。

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ポットに接点洗浄剤を吹き込んでしばらく放置するとまた元通り回るようになって、アンプに繋ぐと音も出るようになりました。ガリノイズも出ていないので今回は交換せずこのまま使います。

ここからまた元の位置に戻していく訳ですがメンテンナンス用の裏パネルなんてありませんのですべてfホールからワイヤーを手繰って元の位置に誘導します。ワイヤーが内部で絡まると正しい位置に誘導できませんので入れる順番を考えながらの作業です。(今でも苦手な作業のトップ3です)

ムズカシー (((〆(´Д`;;) ٩( •̀o•́๑ )و ガンバレー!

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このピックアップがなかなか興味深い構造で魚の三枚おろしのようにハムバッキングを真ん中から横に開いたような構造です。

カバーを付けた状態だとシングルのように見えますがハムバッキングになっています。

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ブリッジは分解洗浄後(いつものマジックリン)サドルを本来の位置に取り付けて弦溝を整えておきます。

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新しい弦を張って弦高調整です。両サイドのスタッドボルトはあんまりにも錆がひどかったので新品に交換しました。錆も故人の思い出ですが今回は楽器としての機能を優先させます。(その錆びたスタッドボルトはもちろんお返しします)

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このタイプのブリッジでたまに問題になるのがサドルに弦の根本の巻き返し部分が乗ってしまう事です。この場合は段差になる部分を上に向けて、出来るだけ平らな真っ直ぐな部分がサドルに乗るようにします。(この問題を解消するための部品もあるにはあります)

持ち込まれた当初サドルが逆に取り付けられていましたが恐らく巻き返し部分を避ける為の苦肉の策と思われます。※オクターブピッチはシャープ気味であったと思います。

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表面の汚れをポリッシュで磨いて作業完了です。キレイになりました!

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ペグも分解洗浄してヘッド表面も磨き上げました。天国から復活した愛機を見てほしいですね。ご依頼ありがとうございます。


littlestone5014 at 17:09│Comments(0)

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