2019年01月

2019年01月29日

Go to hell。

おかげさまで前職場からのリピーターさんも増えてきて仕事は途切れません。
いやいやありがたい事であります。
アリガトウ( *・ω・)*_ _))ゴザイマス。
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↑今回のブログはそんなリピーターさんのストラト。
前職場ではかなり大掛かりなリペアおよびカスタムのお仕事をいただきました。

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フレット交換、それと併せて指板Rの変更。
ナットも交換。グロス仕上げだったネック裏と指板面をオイルフィニッシュにリフィニッシュ。

そのままだとヘッド表面だけグロスになってしまうのでツヤ消しのトップコートを吹きました。
他にも色々いじくった覚えがあります。

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さて今回はノイズ対策です。アンプからジーとかブーンとか聞こえるあれですね。
クリーンならさほど気にならなくても歪ませると結構耳障りです。

という事でお客さんとの協議の結果、今回は導電塗料を使ったキャビティ内のシールド処理を施します。定番のノイズ対策ですね。前職場から愛用しているフリーダムカスタムギターリサーチのノイズヘルを塗りこみます。 

ちなみにこの商品名は雑音(Noise)を地獄(Hell)へ送るという意味もありますが、ノイズが減るからノイズヘル…こういう遊び心は大好きです。 
( *´艸`)ププ

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これを塗るには一旦分解です。
そう言えばポット類をセイモア・ダンカンのイングヴェイポットに変更しました。
いま改めて見るとそれなりにまともな仕事してますね。

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前職場で仕込んだノイズキャンセル用のダミーコイルも出てきました。
これは要らないハムを分解して取り付けましたね。

パラレルでアウトプットジャックへ配線したのでどのピックアップにも効きます。昔けっこう流行った改造なんですけど今はあまり見かけませんね。

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塗装前の下準備です。
キャビティ内に残っているコンパウンドを取り除きます。

これが残ったままですと導電塗料がはじかれてしっかり食い付きません。パーツクリーナーを紙コップに出してそれを刷毛に含ませて拭っていきます。
(そういえばブリッジもGOTOHのナロースペースのに交換したな~)
((φ(。_。;)ガシガシガシガシ

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塗り終わりました。
あっという間に終わってますがラッカー塗装用のノイズヘルは塗るのが難しい(ポリ用は比較的かんたん)です。塗った事ある人なら分かると思うのですがこれ結構コツが要るんですよ。ええ。
ワカランダロ?୧( ๑•̀ɜ•́๑)૭ ( ˊᵕˋ ; ) ウン

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導電塗料が乾くのを待つ間に次の作業です。
今回はピックアップ交換もご依頼いただいているのです。(続く)

littlestone5014 at 20:17|PermalinkComments(0)

2019年01月26日

オービル完了。

いい天気が続いていた北九州ですが今日は寒いです。
昨夜は強風と雷で冬の嵐でした。雪まで降ってます。
{{{{(+ω+)}}}} サムイー!
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↑こんな日はお客さんもほとんど来ないのでブログを更新します。
前回ポット類の配線が終わったオービルレスポール。

実際に本体に組み込みました。コントロール部を横切るジャックへのリード線は絶縁チューブを被せておきます。何かの拍子にピックアップの信号が流れている端子に触れるとその途端に音が出なくなります。

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ジャックは定番のスイッチクラフト製に交換します。
ここもホット側端子に触れそうな部分に絶縁チューブを被せておきます。

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ピックアップはお客さん持ちこみのダンカン製です。最初カバー無しの状態でしたがこちらで取り付けました。

ライブで爆音で弾く事は無いとの事でしたので今回はポッティング無し。被せて裏のベースプレートにハンダ付けしているだけです。

この作業と併せてエスカッションをクリームに変更、無くなっていたスイッチのプレートも取り付けました。ピックガードも同色の物を取り付けます。少しづつ元の姿に戻ってきました。

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出来ました。本当にこの時期は忙しくって途中の画像を撮る暇がありませんでした。

ザツナ シンコウダナ(*´・∀・)σ)) (^_^; ) スンマセン
(さくっと終わってますがピックガードとエスカッションの位置決めにはかなりの時間が掛かっております。)

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ナットも交換したんですけどいつやったのかぜんぜん記憶がなかったり。ほんといつやったんだろう…

ペグは一度はずしてからヘッドトップを磨いてます。
本家のラッカーと違いポリ系の塗装ですので今でも綺麗なツヤを保っています。

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フレットを抜いたあと指板修正を施しておりますので一皮剥けて綺麗な状態です。
この頃は上質なローズウッドが贅沢に使われてましたね。

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そんなこんなで完成。
これぞレスポールスタンダードです。最初の姿はたぶんこんな感じだったと思うんですね。

今回のレスポールの詳細につきましてはお客さんがご自身のブログで紹介してくださっておりますので是非こちらをご覧になってみてください。僕のブログよりよっぽど細かく説明していただいております。 

  コレ!( ´▽)p)) ((ρ(▽` ) コレ!
『G』-Life「オービル、あれこれ話し。」
  (。+・`ω・´)👆コチラヲ クリック!


気になるサウンドはこちらのYouTubeの動画をどうぞ。
ご自宅にマーシャルのJVMとは羨ましい環境です。

こうして自分がリペアしたギターが無事に演奏されているのを見ると安心しますね。
この度はご用命ありがとうございました。

littlestone5014 at 17:14|PermalinkComments(2)

2019年01月23日

オービル配線編。

個人経営なので基本一人での作業です。孤独でもあるのですがすべて自分のペースで仕事ができます。

それまでは仕事場でリペア、ブログは帰宅してからでしたが今は全て仕事場でこなしております。リペア作業の合間にブログの記事をちょこちょこ書いてます。
リペア…(・・ )))((( ・・)ブログ…
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↑さてさて前回の悲劇のオービルレスポールですがフレットを抜きます。
指板を水でふやかして欠けないように抜いていきます。

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指板をしっかり乾燥させたら今度はフレット溝を補強します。

瞬間接着剤を流し込むのですが溝を埋めてはいけないのでクラフトテープを折った物を詰めておきます。表面が蝋引きされているので瞬間接着剤がはじかれるのが好都合です。

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この時期は本当に忙しかったですね。
魂がどっかに行きつつそれでも手だけは動いてたりするのでいつのまにか終わってました。不思議。(途中の画像が全然見当たらない)
ボケー…((φ(゚◇゚ ).。o0O(( ゚゚)

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次は電装系。これが元のスイッチです。
古い国産によく使われていたクローズドタイプですが接触不良などの不具合が発生した時のメンテナンスが困難です。

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という事でオーソドックスなトグルスイッチに変更。
今回の配線材は某有名メーカー(名前は明かせませんがFやGに肩を並べる超大手)が2000年ごろまで使っていた物です。ある筋から入手しました。

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次はボリューム周りです。
各ポットとコンデンサーは異常が無かったので今回はこのまま使う事にします。

今回のようにスイッチからのリード線に編み込みのシールド線を使っている場合はフロントトーンとリヤトーンの間のアース線は無くてもよいのですが本家のビンテージっぽく配線します。
出来るだけグランドループになる面積が小さくなるように内側へ取り回します。
(ほとんど気分の問題ですが)

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毎度レスポールは配線が面倒です。
出来るだけ外でハンダ付けを終わらせてから本体に組み込みます。(続く)

littlestone5014 at 19:18|PermalinkComments(0)

2019年01月20日

元の姿に。

過去の画像ファイルから前職場での仕事を振り返ると印象深く記憶に残っている画像が出てきます。
いつかブログで紹介させていただこうと思っていたのですが、退職や開業準備などで忙しくしているうちにそのままお蔵入りしてしまったものがあります。KIMG0087
↑今回はそんな前職場での仕事です。とあるレスポールのリペアのご依頼です。

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今は無きオービル製レスポールです。

ギブソンがコピー品対策として立ち上げたブランドですね。
非常に品質が高く、今でも人気のギターで中古市場でもなかなかのお値段で取引されています。
\_ヾ(・・*)イマデモ タカイナ~

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ご依頼はフレット交換、ナット交換、ピックアップ交換、ピックガード取り付けその他多岐に渡りますが要約しますと「元の姿に戻す」というのが今回のリペアの方針です。

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こちらのレスポールはお客さんが学生時代に苦楽を共にした大事なギターだったのですが、ある時お知り合いにお貸ししたそうなんですね。

そしたらまぁ、何と勝手に改造されてしまって元の姿からは程遠い状態になって戻ってきたという悲劇のギターです。見る度に腹が立つので元の状態に戻したいとの事です。

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そういう事情を聞くと俄然張り切る性格です。
今回ピックアップも交換しますのでついでに配線も引き直します。秘蔵の配線材があるのです。

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とりあえず全バラです。よしよし、元の綺麗な姿に戻してあげるからね。
王道のレスポールスタンダードのルックスを目指します。

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摘出したピックアップはエピフォン製でした。
これはお客さん持ち込みのダンカン製に交換します。(続く)

littlestone5014 at 18:29|PermalinkComments(0)

2019年01月15日

紙一枚。

ありがたい事にご来店のお客さんも電話やメールでのお問い合わせも増えてきて忙しくなってきました。
忙しくなるとやる気が湧いてくるというものです。頑張りますよ。
リペア!ヾ(゚ロ゚* )ツ三ヾ( *゚ロ゚)ノ メールノヘンジ! ٩(-_-;*)オチツケ…DSCF3688
↑…どたばたしながら今日のブログはギブソンのJ-45。
最近はデフォルトでLRバッグスのピックアップ(エレメント)がインストールされていますが1弦2弦の出力が弱いとの事でやってきました。(※前職場での仕事です)

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サドルをチェックしてみると底面がまっすぐになってません。

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まずはここをしっかり直線にします。
直線を出すのも大事ですが削り過ぎないというのも大事なポイントです。

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…と言うのもアンダーサドルのピエゾピックアップの場合あんまりサドルを低くできないからです。

上の画像はフィッシュマンの説明書ですがあまりサドルを低くするとピックアップへの弦圧が弱くなり十分な出力が得られない事を解説してますね。

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そんな訳で神経も磨り減る作業です。ひとまずまっすぐになりました。

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まっすぐになったらサドル底面側の弦と弦の間を少し削ります。
弦の圧力をピックアップに掛けやすくするという狙いもありますがこの後の微調整が行いやすくなります。

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実際にアンプに繋いで音量のチェックを行うとまだ1弦2弦の音量が引っ込み気味です。
こんな時は出力の弱い弦の下だけに薄いマスキングテープを一枚貼ります。
先ほどの加工で狙った所だけにテープを貼る事が可能です。

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これで全体の音量バランスが取れました。
マスキングテープ一枚分の厚みが大きな影響を与えるのでピエゾピックアップの繊細さを改めて実感するのでした。

littlestone5014 at 20:34|PermalinkComments(0)