北九州は昨日今日と大雨です。ＪＲも一部運休、市内の小中学校は休校になってます。
現在は小康状態ですが明日も大雨の予報です｡･ﾟ･(ﾉД`)
とりあえずお店は開けてますが今日はお客さんは来そうにないので作業に集中します。

↑こんな時はブログも更新です。
電装系が終わったレスポールはナット交換です。それまでのナットはフレットを抜いた時に外しておりました。


牛骨のブランク材から削りだしていきます。相変わらずくさいのぅ…
ﾄﾞﾝﾅﾆｵｲ?(ｏ ･ω･)　(〃ﾉωﾉ) ｲｴﾅｲ


溝に収まるまで厚みを調整します。きつすぎもゆるすぎもいけませんし、尚且つしっかり密着していないといけませんので地味に手間の掛かる部分です。音質にも影響する部分ですので手が抜けません。


底面が決まったら上面をざっくり削ってあらかたナットの形に整形します。


毎度の目盛り付きマスキングテープを貼って1弦と6弦の間隔（E to E）を導き出します。今回は35.5ミリで決定。

※2022年12月17日追記・現在はスチュアートマックの専用ゲージを使用しています。


それを5で割った7.1ミリ間隔で溝を切っていきます。とは言え精密にコンマ1ミリ単位で切れるのかと言われるとかなり難しいです。


多少の誤差はあると思います。まぁパっと見て違和感が無いようには作業しております。（極力均等になるように意識はしてます。意識は…）
_(:3 」∠ )_ ﾑｽﾞｶｼｲﾉﾖ


溝が切り終わったら角を丸めます。ネックを握りこむスタイルの方ですと結構手に痛く感じる部分です。


弦の頭が少し出るくらいまで（プレーン弦はすっぽり埋まるくらい）上面を削ったら、全体をペーパーで研磨してコンパウンドで磨き上げてナットは完成です。あとはブリッジ交換を残すのみとなりました。（続く）

よくお客さんから「生活できてますか？」と聞かれます。
現時点ではかなり厳しいので料金の見直しも考えたりするんですが、よそと同じような金額に設定して果たしてうちを選んでくれるだろうかという不安もあります。さてどうしたもんですかね…
σ(･´ω･｀*)ﾅﾔﾑﾅﾔﾑ…

それはもう少し考えるとしてブログを更新です。
前回フレットが終わったレスポールは電装系のリペアです。コンデンサーとリヤトーンポットが交換、リヤボリュームにハイパスの追加がされているようです。


現状でも問題なく音は出るのですがリヤボリュームの３番端子からハンダが垂れ下がっていて今にも下のベースプレートに触れてしまいそうです。このプレートはアースに落とされていますのでもし何かの弾みで触れてしまうと問答無用で音が出なくなります。


その他数ヶ所にハンダがうまく乗っていない部分が発見されたのでお客さんにご了承いただきすべてハンダ付けし直す事にしました。この先も長く安心して演奏できるようにしっかり配線します。


最近ではあまり見かけなくなったシールドタイプのジャックが付いていました。箱モノでたまに使っているくらいでしょうか？


余分なハンダを落としてから配線をハンダ付けし直します。まずはピックアップやセレクターの線をハンダ付けしまして…

（余分なハンダは吸い取り線やポンプで吸い込んだりして除去するのが一般的ですが自分は文字通り本当に落としてます。方法は教えない）


…コンデンサーをハンダ付けしていきます。

専門学校では交換する可能性がある部品はあとからハンダ付けして、各ポットを繋ぐアース線などは（今回のレスポールにはありませんが）一番最初にハンダ付けするように教わりました。とは言え順番を前後させた方が作業しやすい事も多々あるのでそこは臨機応変に。


出来ました。見た目にもスッキリです。（続く）

気が付くともう８月も終盤です。暑さ寒さも彼岸までなんて言いますがいくらか朝と夜は涼しく感じますね。
:.ﾟ٩(๑˘ω˘๑)۶:.。ﾓｳｽｸﾞ ｱｷ

さてさて前回フレットを打ち終わったレスポールはすり合わせ作業です。
指板を真っ直ぐにして正しくフレットを打っていればこの作業は不要のはずですがやはりバラつきが出てしまいます。（まだまだ修行中）


研磨量はこれぐらいでフレットの高さが揃いました。必要最低限の研磨で終わらせないとフレットの寿命を無駄に縮めてしまいます。（そのためにも指板の修正は重要）


いつものフレットファイルで山出しです。そんなに削っていないのでこの作業は軽く擦る程度ですね。


それが終わったらフレットの角を丸めます。


反対側も。


ちょっと見えにくいけどこんな感じ。どれぐらい削るかは職人によって考え方は様々ですが自分はあんまり丸めないですかね。（手に痛くなければいいかなと）

ﾅﾝﾃﾞ?(´・ω・)  (・ω・｀)ｹﾞﾝｵﾁ ｼﾆｸｲﾖｳﾆ


ペーパーを掛けてコンパウンドで磨きます。
ドレメルは作業時間をかなり短縮できるので導入して良かったと思う電動工具ですね。


ネック周りは完成しました。あとは電装系とナット、ブリッジです。（続く）
_(๐ ﹃ ๐lll_)⌒)_　ｱﾄ ﾓｳﾁｮｯﾄ

束の間のお盆休みを満喫しました。
こうしてゆっくりすると心身ともにリフレッシュされて仕事のモチベーションも向上しますね。うむ、休むって大事だな。
((ヽ(o･`_´･o)ﾉ)) ﾏﾀ ｶﾞﾝﾊﾞﾙｿﾞ!

↑リフレッシュした頭でブログも更新です。
先日からのレスポールはいよいよフレット打ち込みです。まずは１弦側からコツン。


次に６弦側をコツン。このあと中央から端っこへ向けて叩いていきます。
叩くだけの作業ですが叩く場所と力加減は難しいです。闇雲に叩けばよい訳ではありません。今でも難しい作業のトップ３です。


専門学校ではハンマーで直接叩く方法を教わりましたがうっかり指板を叩いてしまわないように（実習中によく叩いてヘコましてた…）当て木を使っています。


ひとまず全部打ち終わりました。


食い切りで余分を切り落とします。あらかじめタングを切っていたので簡単です。


残った部分はヤスリで地道に削って行きます。
セットネックなのでボディに傷が入らないように分厚いレザーの切れ端で養生しておきます。


ヘッドもレザーで包んで保護しておきます。ここは本当にぶつけやすい所です。
ちなみにこのレザーは手芸品屋さんに売ってる端切れを適当に切って使ってます。（１００円でけっこう大きいのが買えます。）


できました。かなりネックらしくなってきました。
次はすり合わせとフレットのエッジ処理です。（続く）

ＨＰでも告知の通りですが当店は８月１３日から１５日まで夏季休業とさせていただきます。
今まで盆休みが無いところでばかり働いてきたので実は人生初の盆休みだったりします。
ﾅﾆｽﾙﾉ?( ﾟｏﾟ) (ﾟｰﾟ*)ﾊｶﾏｲﾘ

そんな訳で上半期（？）最後のブログです。先日からのレスポールはいよいよフレット打ちこみです。


フレットを必要な長さに切り出したらバインディングを避けるためにフレットのタング（足）をカットします。
ここで使うのはフレットタングニッパーと呼ばれる専用工具です。タングだけを簡単にキレイに落とす事が出来る便利な工具です。


ワンアクションでカット出来るのでとても重宝してます。
\(*ﾟ∀ﾟ*)/ ｽｺﾞｸ ﾍﾞﾝﾘ!


バインディングに触れないギリギリでカットします。切りすぎるとフレットが浮きやすくなりますので。


次はタングをカットした部分を内側へ少しだけ曲げます。これをしておかないと端っこが浮いてしまうのです。

クイキリなどで曲げたりするのですがこれが結構難しい上にフレットに傷も入ったりするので億劫な作業です。
（画像は専門学校の教科書より。図では分かりやすいように極端に曲げてますがもちろんこんなに曲げません。）


そこでこれの出番です。タミヤのツールスタンド。
本来はラジコンカーのピットエリアで工具を省スペースに立てて置く物です。（残念ながら現在は廃盤）


これにフレットを差し込んでグイっとやると傷も付けずに曲げる事ができます。
写真を撮るために片手になってますが実際の作業は両手で行っております。
（ポットをハンダ付けする時の台にもなるので便利です）


そのあとニッパーでタングをつかんで指板に合わせたカーブを付けます。
ちなみにこのニッパーはこれ専用に刃をつぶした物です。物を切る用途には使えません。フレットを曲げる用のプライヤーもあるのですがこれでもまったく不具合を感じません。
（タミヤもまさかこれがギターリペアに使われているとは思うまい）

※2022年5月29日追記・現在は専用のフレットベンダーを使用しています。


ちょっと見えにくいかもですが指板のＲより少しだけ強めに曲げておきます。
曲げすぎると中央が浮くし、足りないと端っこが浮きます。フレット溝の状態でも曲げ具合が変わるので毎度加減が難しいところです。（続く）