2020年09月

2020年09月30日

オービル(byギブソン)レストア編・その1。

今月は新規のご依頼がとても多くてなかなかブログの更新ができませんでした。少し時間の余裕が出来たので久しぶりに更新です。
\_((''ヽ(・ω・`)カタカタカタカタ…
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さて本日のお題はこちらのレスポールです。

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オービル・バイ・ギブソン(通称バイギブ)のレスポールです!アラフォー世代はいろいろ思い出が甦ってくるギターではないでしょうか。
(*´艸`) ナツカシイ…

ギブソン公認ブランドとあって90年代にはとても人気がありました。結構な数が売れたようで今でも修理、調整で持ち込まれる事が多いギターです。

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ご依頼はフレットのすり合わせとポジションマークの再生です。ご覧のようにほとんどのポジションマークが剥がれて無くなっています。

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オービルに限りませんがレスポールのポジションマークが浮いたり剥がれたりというトラブルは特に珍しい事ではありません。レスポールあるあるです。

今回のケースではたまたま使われた接着剤との相性があまり良くなかったのかも知れません。(おそらくフィラーを混ぜて黒くしたエポキシで、接着剤と隙間を埋めるパテを兼ねている)

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9、12、21Fの3つしか残っていなかったので今回は色味を揃える為すべて貼り替えます。
地道に底面に残った接着剤を除去していきます。

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新しいポジションマーク(ギターワークスさんで売ってます)を入れますが完全な同一規格という訳ではありませんので綺麗に納まるように微調整します。

特にこの端っこの尖った部分はノミが入れにくいので毎度苦労するところです。

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ひとまずすべてのポジションマークが入りました。次は高さ(厚み)の調整です。

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指板のRと同じRの付いたサンディングブロックの上で研磨します。

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左が研磨後、右が研磨前です。厚みの違いがお分かりでしょうか。

以前はこの分厚いまま接着して、その後に研磨していましたが作業性が劣悪なので(フレットが前後にあるから)最近は接着前にあらかた削るようにしました。削りすぎて指板面より低くなるとアウトなのでちょっと手前で止めておきます。

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ハイポジションは指で持てないので当て木に貼って削ります。

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あとは瞬間接着剤でくっつけてこのあと隙間のパテ埋めです。(続く)


littlestone5014 at 18:56|PermalinkComments(0)

2020年09月16日

LRバックス LYRIC取り付け編 その2。

9月も半ばを過ぎると朝晩かなり涼しくなりました。昼間は暑く感じる事もありますが夜はちょっと寒い位ですね。
ヤットスズシクナッタネ(´・ω・) (・ω・`)ネー
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さてさて前回ピックアップとエンドピンジャックを取り付けたので次はボリュームです。こちらも両面テープでサウンドホールの淵に貼り付けます。

トリマー(赤矢印のトコ)でプレゼンスの調整が可能ですがとりあえず真ん中にしておきます。高域がもっと欲しい場合は右に、減らしたい時は左に回します。

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バッテリーバッグの固定はネックブロックが一般的です。パーツクリーナーで表面の汚れや埃を除去してバッテリーバッグを受けるマジックテープを貼り付けます。(今回は大丈夫でしたが接着する面が毛羽立っている時は320番くらいのペーパーで均してから拭き取ります)

このマジックテープは裏が両面テープになっているのですがどんな強力な両面テープでも接着力が最大になるには24時間は必要です。それまで放置。

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…で、24時間経過。バッテリーバッグに電池を入れます。これも裏はマジックテープになってますので…

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先にくっつけてたマジックテープにぺたん。電池交換も簡単です。

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新しい弦を張ります。
アコギの世界ではボールエンドは縦向きに入れるか横向きに入れるかが議論になる時がありますがどちらもなるほどと思う理由があります。どっちが良いと断言はできませんが斜めになるのだけは駄目なようです。

ふむふむ、なるほど。…ならばという事で古い弦から取ったボールエンドをひとつ通してみました。

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こうしておけばボールエンドがどの向きになっても影響ありません。縦でも横でも斜めでもOKです!

(ちなみにcraft夢乃soundさんからこの用途専用に作られた球体のボールエンドが発売されております)

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実はフレットのすり合わせのご依頼もいただいておりました。(画像は作業完了後)

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動作確認を行って作業完了。まさにマイク録りの空気感たっぷりのサウンドです。

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その後のライブで早速使っていただきました!
(ノ。・ω・)八(。・ω・。)八(・ω・。)ノ

地元のみならず県外でも活動されてるシンガーソングライター『塚崎ヒ〼ユキ』さんのギター(ミーちゃん)でした。ご依頼ありがとうございます。


littlestone5014 at 18:49|PermalinkComments(0)

2020年09月09日

LRバックス LYRIC取り付け編 その1。

先日の台風10号は当初の予報よりは風が弱く(それでも結構な強風でしたが)被害はほとんどありませんでした。
今回の台風はテレビ等でも大きく報道された事もあり、多くの方からご心配いただきましてありがとうございます。停電もしなかったので翌日からはいつも通り営業できました。
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という事でブログの更新が遅れておりました。
今日のお題はLRバックスのピックアップシステム「LYRIC」の取り付けです。

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小型コンデンサーマイク(Tru-Mic)を使ったシステムです。同社のAnthemにも同じようなコンデンサーマイクが使われておりますがそれとはやや特性が異なるようです。

詳しくはLRバックスの正規輸入元であるJESインターナショナル様のこちらのブログをご参照ください。
↑↑\_(*・ω・) コレミテ

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それまではフィッシュマンのレアアース(サウンドホールに取り付けるタイプ)が取り付けられていました。

ジャックはエンドピンとは別に取り付けられていまして、今回はどこに付けましょうとお伺いしましたところ以前と同じ場所へとの事でした。

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内部にスマホを入れて撮影しました。
補強板が無い事や穴の断面の様子から合板と思われますが薄い側板に直接取り付けるのはやや不安が残ります。

LRバックスはプリアンプがジャックに内蔵されていますのでそれまでのジャックより大きく重いのです。

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という訳でマホガニーの切れ端から…

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こんな物を作りました。厚みは3ミリあります。

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これをここにペタっと貼り付けます。無ければ無くても問題なさそうですが念の為ですね。(剥がす事は無いと思われるのでエポキシでべったり接着しています)

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次はマイクの設置。直接は見えないので鏡を入れて位置を探ります。
ブリッジプレートにしっかり貼り付け出来て、尚且つ弦のボールエンドが接触しない所を探ります。

両面テープで貼るだけの事ですが位置決めは毎度苦労するところです。
(;`・_・´)ドコニ ハロウ…

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これがあると便利なんですけどね。LRバックスのiBeamに付属のジグです。そのうち作りますしょうかね。(画像は前職場での仕事)

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翌日エポキシがしっかり硬化したとこでジャックを取り付けます。マイクも貼り付けました。

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表からはこうですね。あとはボリュームと電池バックの取り付けです。(続く)

littlestone5014 at 18:50|PermalinkComments(0)