現在もリペアのご依頼は大変混み合っておりまして毎日作業に明け暮れております。無理な姿勢の作業も多く肩や首が痛くなってきました…これが噂に聞く五十肩というやつですか。
((ヘ(><*)ノ))ｲﾀﾀ…

という事でちょっと休憩を兼ねてブログを更新します。
本日はこちらのプレベ。ビンテージな雰囲気を醸し出しております。


ヘッドにはロゴが無くメーカー不明…ではなくて以前エドワーズがレリック加工を施して発売していたシリーズのうちのひとつですね。

同じようにレリック加工を施したストラトやテレキャスがあったような気がしますがどれもヘッドにロゴは入れられていませんでした。


指板の角を削って丸めるご依頼をいただきました。

ギターでもベースでもネックを握り込んで演奏するスタイルの方ですとここは結構指が痛く感じる所です。長期間弾き続ければ勝手に丸まってきますがそれまで我慢しながら使うというのは現実的ではありません。


という事でまずは金工ヤスリでざっくりと削り落とします。ヤスリは横方向に往復、もしくは下から上への一方通行で掛けます。上から下へ掛けると側面の塗装がペリっと剥がれる事があります。

1弦側と４弦側、それの１フレットから最終フレットまで同じ工程を繰り返します。（これは専門学校のリペア実習で習います）


あらかた角が取れたらペーパーで仕上げます。

これまでにも何度か登場しているウェーブのヤスリスティックの出番です。固いプラスチック板に紙ヤスリが貼り付けられている物で元々はプラモの製作用ツールですがギターのリペアにも大活躍してくれます。


400番で金ヤスリの目を消して600番で仕上げます。どれくらい丸めるかは職人によって考え方も様々ですが最近は大きめに丸める事が多いそうです。


終わったら保湿用のオイルを塗り込みます。汚れはほとんどありませんでしたので今回はミュージックノマドのF-ONEオイルです。

化学合成油が一切含まれない天然オイルのみなので洗浄効果は低いですが保湿効果が高いのでこの時期はよく使っております。


という事でこちらが作業後です。画像では分かりにくいのですがナットの角もついでに丸めています。


清掃も兼ねて内部の点検。ピックガードのネジはまた元の位置に戻せるように順番に並べています。


配線はさすがにキレイですね。特に手を入れる所はありません。


新しい弦を張ります。今回はお持ち込みのアーニーボール45～100です。


以前にも言ってますがフェンダー系のヘッドは3弦にテンションが掛かりにくいので巻き数は多めにしておきます。多すぎるのは後でも切って減らせますが少ないのは（短すぎるのは）どうにもなりません。3弦開放の妙なビビリは巻き数不足に起因するテンション不足が原因である事は多いです。

※巻き数を増やすのは弦がナットからヘッドへ向かう角度をきつくして、ナットに弦の圧力を強くかけるためです。全体のテンションは変わりません。


弦高やイントネーションピッチを調整して作業完了です。ご依頼ありがとうございました！

今月は確定申告の準備に追われていましたがコロナウイルスによる緊急事態宣言が延長されたので申告期限も4月15日まで延期されました。おかげで少し余裕を持って仕事ができます。
ε-(;ーω ーA ﾀｽｶｯﾀ…

という事でブログも更新。
長く続いておりますBCリッチイーグルのレストア作業ですがいよいよ完成編です。汚れがひどかったのでクリーニングの為に分解していたペグをまた元通りに組み立てます。


ロトマチックタイプのペグは長期間使用しているとこのプラワッシャー（白い方）が潰れたり割れたりしてペグボタンがスムーズに回転しなくなる事が大変多いものです。右側のはまだ使えそうですが左側のは完全に寿命です。


良い機会ですので６個とも新品に交換します。このサイズのワッシャーはホームセンターなどでは売っていないので入手に苦労する方は多いようです。

ﾄﾞｺﾃﾞｶｳﾉ?( *·ω· ) ( 'ᄇ'๑) ﾓﾉﾀ〇ｳ

※2023年1月10日追記・現在このワッシャーは廃盤になっているようです。(´Д⊂)

※2024年6月12日追記・モノタロウでの取り扱いが終わっただけでメーカーでの生産は続いています。


こちらが交換後。ネジの締め具合で回転トルクの微調整も簡単です。


ペグが付いたので弦が張れます。弦は毎度のSITでゲージは0946です。


マジックリンに漬け置き洗いしていたブリッジもキレイになりました。エスカッションやピックアップの固定ネジは錆がひどかったので新品に交換です。


持ち込まれた時の状態と比較するとキレイになったと思います。
(☼ Д ☼) ｵﾎｰ!


指板の手垢も除去してフレットもピカピカに研磨しました。フレット以外もですが金属パーツが汚れていると全体も汚れて見えるものです。


という事で作業完了です。良いギターですのでこれからもどんどん弾いてあげてください。ご依頼ありがとうございます。

いつの間にかもう２月です。早いですね。またブログの更新が途絶えてました。
リペアも忙しいのですが今年もまた確定申告の時期がやってまいりまして準備に大忙しです。

　　　( ﾟдﾟ ) ｹｲｻﾝｶﾞｱﾜﾅｲ…
　＿(__つ/￣￣￣/＿
　　　＼/　　　　/

頭から煙が出そうになってきたので気分転換も兼ねてブログ更新です。
(|||-ω-)ﾂｶﾚﾀ…

さて引き続きBCリッチのイーグルですが電池ボックスの取り付け。今回使うバッテリーホルダーはKeystone製です。縦型と横型がありますが縦型だと高すぎて蓋が締められないので今回は横型を使います。


しかし横型だと低すぎて電池の取り出しが少し難しいです。そこでマホガニーの端材でカサ上げ用のスペーサーを作りました。


これで約6mm底上げ出来ます。


固定用のネジはちょうど良い長さが無かったので既存のネジを切って先端をグラインダーで尖らせて使います。

ボディの厚みから電池ザグリの深さを引くと残りは10mmあるかどうか。表に貫通しないようにネジは約5～6mm出る程度に留めます。


取り付け完了。出来るだけ電池に干渉しないように平頭の皿ネジです。（エスカッション用のネジ）


次は無くなっていた電池のフタを制作。純正はもう入手が困難なので適当なコンパネ材から切り出します。


電池を入れて…


フタをネジ止めしてコントロール系は完了。次はハードウェア類の組み込みです。（続く）