2021年09月

2021年09月21日

テレキャスターデラックス ピックアップ交換編・その2

前回ピックアップキャビティを拡張したテレキャスターデラックスは組み込みに入ります。ザグり作業が終われば後は早いです。
٩(๑òωó๑)۶ シアゲルゾー!
KIMG6744
トリマーで切削した所の淵はとても鋭利で危険ですのでスクレーパーで面取りしておきます。

KIMG6745
とりあえずピックアップを入れてみます。よしよし。(特に意味はありません)

KIMG6750
元々ノイズシールドの為の導電塗料が塗られていたのですが当然切削した部分はその塗料が無くなるので新たに塗り足しておきます。

KIMG6756
しっかり乾燥させたらテスターで導通をチェックします。生地に導電塗料を塗ってから着色の塗装をしていますのでテスターを当てる場所が限られますね。

KIMG6752
電装回りはこのように配線し直しました。

それまで遠くにあったトグルスイッチがポットとジャックの近くに寄ったので配線も短くシンプルにできました。配線が短くなれば外来ノイズを受ける部分も減りますし若干ですが音痩せの防止にもなります。

KIMG6758
表からはこんな感じです。ピックアップの取り付け穴4か所は現物合わせで開けています。

KIMG6760
弦高やイントネーションを調整して完成です!それまでトグルスイッチのあった場所には裏から黒のカッティングシートを貼ってゴミが入らないようにしています。ご依頼ありがとうございました。
(* ˊᵕˋㅅ)

littlestone5014 at 16:57|PermalinkComments(0)

2021年09月04日

テレキャスターデラックス ピックアップ交換編・その1

9月になりました。日が落ちるのも早くなりましたね。いくらか暑さも和らいで秋の気配を感じます。
KIMG6716
秋の気配を感じながらブログの更新です。今回はこちらのテレキャスターデラックスのリヤピックアップを交換します。

KIMG6723
交換するピックアップはCuNiFe(クニフェ)ワイドレンジハムバッカーです。

70年代のテレキャスターデラックスやテレキャスターカスタムに搭載されていましたがずっと生産停止になっていました。昨年待望の復刻となり今年に入ったくらいから取り付けのご依頼が多いピックアップです。

詳しくはこちらのリンクからどうぞ。

KIMG6717
これと併せてコントロール周りも変更します。PU切り替えのトグルスイッチの位置が使いにくいとの事でフロントのトーンを撤去してそこへ移動させます。トーンはリヤのトーンをマスタートーンにします。

KIMG6718
ここ数年だと思うのですが生産効率向上を図ってかスムーステーパーが基板化されてますね。

ポットの2番端子と3番端子の間に抵抗とコンデンサーを一つずつ並列に繋ぐのが通常のスムーステーパーの配線ですが、抵抗が直列に一つ追加されているのが興味深い所です。

どういう狙いでこういう配線なのかは不明ですがこっちの方が更にスムーズにボリュームが可変するとかでしょうか?
(。-`ω-ก)ウーム…

KIMG6722
CuNiFeのワイドレンジハムバッカーは普通のワイドレンジハムバッカーよりサイズが大きいのでピックガードとボディをザグる必要があります。ピックガードに乗っているパーツを一旦すべて外しておきます。

KIMG6738
アクリル定規をテンプレートにしてトリマーで一気に拡げます。道具の準備と後片付けが億劫ですが手作業よりはるかに短時間でしかも綺麗に仕上がります。

KIMG6749
最近になってポリカ板で自作したダストガードを取り付けて作業するようにしました。これで切りくずの飛散がかなり抑えられます。

KIMG6739
次はボディ側です。横方向は余裕がありましたので前側だけ拡げます。

KIMG6741
ダストガードのおかげで木くずは外に飛び散らずに中に残ります。あとはこれを掃除機で吸い取るだけ。(お店には専用の工作スペースがありませんので木くずが飛び散るとその後の掃除がとにかく大変なんです)

KIMG6746
ラッカー塗装で気を遣うのがテンプレート固定用の両面テープです。

作業中に動くのは困りますが粘着の強い両面テープは作業のあとテンプレートを剥がす時に塗装まで剥がれる事があります。

色々試して最近はこの両面テープを愛用しています。粘着は弱いのですが多めに貼る事でしっかり固定できて剥がす時も楽で重宝しています。(それでも古いラッカーの場合は細心の注意が求められます)

KIMG6747
こちらが切削後です。これで十分収めるスペースが確保出来ました。

今回のピックアップはアンポッティングなんですが結構歪ませて弾く事もあるそうで少しでもハウリング対策になればと前側しかザグっていません。ピックアップの後ろ側をキャビティの壁に接触させて極力ピックアップが揺れないようにすればいくらかハウリングしにくいかも知れません。ポッティングは断線のリスクもありますので最後の手段と考えています。(続く)


littlestone5014 at 18:32|PermalinkComments(0)